PF 0.17 から 1.68 へ。
AI との試行錯誤を、そのまま公開します。
EA Studio は、作りたい戦略を日本語で伝えるだけで AI が MT5 用の EA を書く機能です。このページは、実際に XAUUSD(ゴールド)のロング専用 EA をゼロから作り、バックテストのプロフィットファクター(PF)を 0.17 から 1.68 まで引き上げた“本物のチャット記録”を時系列で再生します。うまくいかなかった 2 回ぶんも、脚色せずそのまま載せています。完成品ではなく、過程を見てください。
※ ここに出てくる数値はすべて過去データ上のバックテスト結果(参考値)であり、将来の成績を保証するものではありません。
このページの読み方
実際のチャットを時系列で再生します。失敗した回も、脚色せずそのまま載せています。
ユーザー発言バブル(青)
AI の動き(グレー)
結果カード(PF で色分け)
この実録で対話している EA Studio の AI は、既定モデルの Claude Sonnet 4.6 です(EAマラソンのクレジットで使え、API キーの登録は任意)。自分の API キーを登録すれば、別のモデルに切り替えることもできます。
先に結論
細かい話の前に、何が効いたのかだけ先に。
押し目買い + 固定TP(RR 1:2)。取引するほど資金が減る構造でした。
順張りブレイクアウト + ATRトレーリング。利を伸ばして目標値を達成。
変えたのは、ほぼ「利確のやり方」だけ。ゴールドの強い上昇トレンドでは、固定TPが利益を頭打ちにしていました。
※ いずれも過去データ上のバックテスト結果(参考値)です。
題材: XAUUSD ロング専用 EA
教科書どおりの押し目買いから始めました。
最初の仮説と前提
目標 PF>1「上昇トレンド中に EMA50 まで押したところを買い、リスクの 2 倍で利確すれば勝てるはず」——これが最初の仮説でした。結論から言うと、この素直な発想はゴールドでは通用しませんでした。なぜ通用しなかったかが、このページの本題です。
通貨ペア: XAUUSD(ゴールド) / 当初は H1(1時間足)
方向: ロング(買い)専用 / トレンドフォロー
最初のロジック: EMA200 より上で、EMA50 への押し目反発を買う + 固定TP(RR 1:2)
自分で決めた目標: PF > 1(総利益が総損失を上回る)/総取引 30 以上/最大DD 50% 未満(アプリは合否を強制せず、参考値として表示するだけ)
チャット再生 — 3 回の試行錯誤
実際に送った指示と、AI の動き、出てきた結果を時系列で。赤が 2 回続いたあとに、緑が来ます。

これが実際の EA Studio のチャット画面(作り直し後の最終イテレーション)。以下のバブルは、このやり取りを読みやすく再構成したものです(文言は実際の入力・出力のまま)。
イテレーション1 — 押し目買い+固定TP → PF 0.17
最初のメッセージはこれ。AI はこの指示だけで仕様を検証し、MQL5 コードを生成し、ビルドして、バックテストまで一気に走らせました。ところが結果は PF 0.17。取引すればするほど資金が減る構造です。 大事なのは“即やり直し”ではなく、まず結果を読むこと。なお、このときバックテストが実は設計どおりの銘柄で走っていなかったのですが、それに気づくのは次のイテレーションです(AI 自身が言い当てます)。
- 勝率
- 33.82%
- 取引
- 68
- 最終残高
- 9,506.29 USD
この時点では「設計どおりの銘柄で検証できていない」ことにまだ気づいていません(次のイテレーションで判明する伏線)。
イテレーション2 — H4化+トレーリング初挑戦 → PF 0.15
次は「弱点・過剰最適化リスク・改善案を優先度順に」整理させ、そのうえで 5 点の改善プランを一度に投入しました。時間足を H4 に上げ、損切りを広げ、固定TPをやめてトレーリングを初導入、エントリーも厳格化。 ——それでも PF 0.15。改善せず。ここで AI が、伸び悩みの“本当の原因”を 2 つ言い当てます。これがイテレーション3の転換点になりました。
通貨ペア不一致: BlueprintはXAUUSD・H4ですがバックテストがUSDJPY・H1で実行されています トレーリング距離3pipsは XAUUSD には小さすぎます。…実質3銭のトレーリングになり、スプレッドで即損切られます → ATR×3 に変更 PF 0.15 = 勝った時の利益 << 負けた時の損失 / 期待利得 -8.14 = 取引すればするほど損する構造
- 勝率
- 35%
- 取引
- 60
- 最終残高
- 9,511.64 USD
- ・根本原因①: バックテストが設計(XAUUSD・H4)と違う銘柄・時間足(USDJPY・H1)で走っていた。
- ・根本原因②: トレーリング距離がゴールドには小さすぎ、スプレッドで即決済されていた。
2 回連続で PF<1。ここで小手先の調整をやめ、戦略そのものを捨てました。「押し目買い+固定TP」から 「順張りブレイクアウト+ATRトレーリング」へ全面作り直し。核はひとつ——上昇トレンドでは、利確を固定すると一番おいしい伸びを取り逃す。だから利確は固定せず、トレーリングでトレンドが続く限り乗り続ける。あわせて AI が指摘した “設計と検証の銘柄不一致”を、検証パネルの「条件を反映」で XAUUSD に直しました。
イテレーション3 — 順張りブレイクアウト+ATRトレーリング → PF 1.68
新戦略を一通の指示にまとめて送りました。AI は 13 フィールドぶんの設計変更を提案し、要件カバレッジ 11/11 を適用。コードを生成し、ビルドはエラー 0・警告 0 で成功。検証パネルで銘柄を XAUUSD に直してバックテストを実行——ここで初めて、自分で立てた目標値(PF>1・取引 30 以上・最大DD 50% 未満)をすべて満たしました。 失敗 2 回を含めても、ここまで数分 × 数サイクル。これらはいずれも過去データ上の参考値です。
- 勝率
- 45.38%
- 取引
- 130
- 最大DD
- 2.50%
目標を達成。 自分で決めた目安(PF>1・総取引 30 以上・最大DD 50% 未満)をすべて満たしました。最終残高 112,082.2 USD(初期 10 万=+12.08%)、 シャープレシオ 3.37。アプリは PF・最大DD・取引数を「判定詳細」として参考表示するだけで、採用するかは自分で判断します。(いずれも過去データ上の参考値)
証拠: 実際の検証画面
文章ではなく、アプリに出た数字そのものです。
上の数字は、EA Studio の検証タブに表示された実際のレポートそのものです。注目すべきは、勝率が 45.4% と 5 割未満なのにプラスで終わっている点。詳細統計を見ると、勝ちトレードの平均利益が負けの平均損失の約 2.04 倍(平均損益比)あります。固定TPで小さく利確するのをやめ、トレーリングで利を伸ばし、負けは初期SLで限定した結果が、勝率ではなく“勝ち負けの大きさの比”に出た——という分かりやすい実例です。


この3回でわかった4つのこと
プロンプト一発勝負ではなく、結果を読んで直すループを回せたことが効きました。
① 利確は「固定」より「トレーリング」
② AI に丸投げしない
③ 検証の前提を必ず確認
④ 1サイクルは数分
全体の流れ
このページの3回も、EA Studio の「設計 → コード → ビルド → 検証」を回しただけです。
1. 設計
通貨ペア・時間足・売買条件を日本語で AI に伝える
2. コード
戦略から MQL5 コードを生成する
3. ビルド
MT5 でコンパイルして .ex5 を作る
4. 検証
過去データでバックテストし、結果を AI に相談
次に読む
この実録の前提になる基本手順や、機能の全体像はこちらから。まずはデモ口座で試すのがおすすめです。
よくある質問
公開している数値や前提について、誤解されやすい点を先に。
この手順をマネすれば、必ず勝てますか?
いいえ。掲載しているのは特定の銘柄(XAUUSD)・特定の期間(2025-01-01〜2026-05-31)における過去データ上のバックテスト結果(参考値)であり、将来の成績や再現性を保証するものではありません。相場環境が変われば結果も変わります。大切なのは結果そのものではなく、失敗を読んで直す進め方です。必ずご自身でデモ口座から検証してください。
プログラミングの知識は必要ですか?
不要です。MQL5(MT5 のプログラミング言語)のコードは AI が書きます。このページでやったのは、日本語の対話と設計パネルの操作だけです。
なぜ勝率 45% でもプラスになるのですか?
勝ちトレードでトレーリングが利益を大きく伸ばし、負けは初期ストップで小さく限定したためです。レポートの詳細統計では平均利益が平均損失の約 2.04 倍(平均損益比)あり、勝率ではなく「勝ち負けの大きさの比(PF)」が効きました。ただしこれも過去データ上の数値で、将来を保証するものではありません。
なぜ最初は USDJPY で走っていたのですか?
検証パネルの銘柄設定が設計(XAUUSD)と揃っていなかったためです。イテレーション2で AI 自身がこの不一致を指摘し、検証パネルの「条件を反映」で XAUUSD に修正したことで、設計どおりの条件で検証できるようになりました。検証前に銘柄・時間足・期間・証拠金が設計と一致しているか必ず確認してください。
チャットの内容は脚色していますか?
していません。実際の EA Studio チャット履歴からの逐語引用です(読みやすさのため一部を抜粋・整形していますが、文言は変えていません)。AI の処理の流れ(設計→コード→ビルド→検証)は、引用ではなく説明文として区別して記載しています。
すぐにライブ口座で動かしていいですか?
いいえ。バックテストはあくまで過去データ上の参考値です。最初の検証はライブ口座では行わず、まずデモ口座で Forward テストを行い、実際の値動きでの挙動・スリッページ・システム動作を確認してから、ご自身の判断で検討してください。
まずはデモで試す
作りたい戦略を言葉にするところから始められます。
必要なのは、作りたい戦略を言葉にすることだけ。プログラミングは要りません。まずはデスクトップアプリをインストールし、デモ口座で EA Studio を開いてください。ここで紹介した数値(PF 1.68 など)は特定の過去期間・特定の設定でのバックテスト結果であり、将来の利益を保証するものではありません。生成された EA は必ずバックテストとデモ運用で確かめ、実運用の判断はご自身で行ってください。
まずはデモ口座で。最初の検証はライブ口座では行わないでください。
本ページに記載のバックテスト結果(プロフィットファクター 1.68、最大ドローダウン 2.50%、最終残高 112,082.2 USD、純利益 +12,082 USD(+12.08%)、シャープレシオ 3.37、勝率 45.4%、総取引 130、平均損益比 2.04 倍 など)は、XAUUSD・H1・2025-01-01〜2026-05-31・初期証拠金 100,000 USD という特定条件の過去データに対する MT5 バックテストの結果(参考値)であり、将来の成績・利益を保証するものではありません。イテレーション1・2の最終残高(9,506.29 USD / 9,511.64 USD)はイテレーション3とは別の口座規模での結果です。相場環境やブローカーのスプレッド・スリッページ等の前提が変われば結果は変わります。本ページは投資助言ではなく、特定の EA・取引手法・銘柄の売買を推奨するものでもありません。EA Studio が生成する EA は必ずバックテストおよびデモ口座での Forward テストで挙動を確認し、最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。最初の検証はライブ口座では行わないでください。自動売買にはシステム障害・約定遅延・想定外の相場変動などのリスクが伴います。チャットの引用は実際の EA Studio チャット履歴からのもので、読みやすさのため一部を抜粋・整形しています(文言は改変していません)。